第4回茅ヶ崎道の駅整備推進有識者会議(1)

第4回茅ヶ崎道の駅整備推進有識者会議が開催されました。
PDFなどで情報がみづらいためこちらでまとめています。
正しい情報を確認したい方はページ下部のリンクから公式発表をご覧ください。

1 計画条件の整理

 1.1 背景と目的 平成 27 年 3 月のさがみ縦貫道路の全線開通や平成 32 年度に横浜湘南道路、高速横浜環状 南線が開通予定となっており、本市を取り巻く環境が大きく変化しつつあります。 また、平成 32 年には東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催され、隣接する 藤沢市においてもセーリング競技が開催されることになっています 一方で、全国的にはもちろん本市においても、今後人口減少が始まり、高齢化がさらに進んで いくことが予測されます。人口減少対策として子育ての環境づくりや多様な世代が住み続けられる 地域社会をつくることが求められます。 このような背景のもと、本市においても人や物の流れに大きな影響があると考えており、 さらなるまちの発展の契機と捉え、茅ヶ崎を通過点にさせない取り組みが求められています。 そこで、来訪者に対する休憩の場の提供、観光情報の発信、産業の振興、一方で地域の交 流の場となり、高齢者の外出機会の増加、安心安全なまちづくりなどの方策等、新たな拠点 となることができ、まちの活力・まちのにぎわいにつながることが期待できる「道の駅」を 整備することとしました。 この基本計画は、道の駅の整備を進めていくために策定をするものです。

1.2 これまでの経緯 

平成 26 年度に道の駅整備に向けた手法の整理や課題の抽出をふまえ、道の駅整備候補地 を選定しました。

 整備候補地を決定した際のフローを以下に示します。 

図 1-1 整備候補地決定の流れ 
【一次選定基準】
 ○ 道の駅の整備が考えられる路線に隣接する場所 ○ 整備に必要な規模(面積)が確保可能な場所 一次候補地決定 
【二次選定基準】 
○ 24時間の営業による周辺の住環境への影響が少ない場所 
○ 周辺の経済と共存することができる場所 二次候補地決定 整備候補地決定

二次候補地決定 整備候補地決定 
【整備候補地選定評価項目】
 ○主要な観光資源、集客施設等との連携・活用 
○良好な景観を眺望できる場所 
○主要幹線道路の交通事故発生件数
 ○主要幹線道路の交通量 
○関係法規、土地利用制限
 ○上位計画による地域のまちづくり
 ○防災拠点との連携 
○事業の採算性

整備候補地の選定
整備候補地決定


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(1) 一次候補地の選定 
道の駅の整備候補地を選定するにあたり、第一の条件として、市外から流入する交通量 が見込める路線に隣接し、一定規模の面積が確保できる場所を選定する必要があります。 そのため、道の駅の整備が考えられる路線を設定した上で、その路線に隣接し、路線の将 来推計交通量や既往の整備事例から算定した概略の必要面積を確保できる場所を一次候 補地とした結果、次の 8 箇所が一次候補地と選定されました。

表 1-1 一次候補地の選定結果と整備に必要な面積 番号 所在 対象路線 将来推計交通量(台/ 日) 必要面積(㎡) 
① 堤八王子 はちおうじ 原 はら 付近 県道 47 号藤沢平塚線 8,700(台/ 日)  2,900 
② 堤仲谷 なかやと 付近 県道 47 号藤沢平塚線 10,900(台/ 日)  3,200 (㎡) 
③ 行谷長久保 な が く ぼ 付近 県道 47 号藤沢平塚線 11,200(台/ 日)  3,300 (㎡) 
④1 下寺尾北方 きたかた 付近 県道 47 号藤沢平塚線 12,500(台/ 日)  3,500 (㎡) 
⑤ 萩園上 かみ の の 前 まえ 付近 県道 44 号伊勢原藤沢線 11,500(台/ 日)  3,600 (㎡) 
⑥ 今宿北河原 きたがわら 付近 県道 46 号相模原茅ヶ崎線 12,200(台/ 日)  3,800 (㎡) 
⑦ 中島 向 むこう 河内 ごうち 付近 県道 46 号相模原茅ヶ崎線 14,200(台/ 日)  4,500 (㎡) 
⑧ 柳島向河原 むかいがわら 付近 国道 134 号 37,900(台/ 日)  9,600(㎡) 
 ④の伊勢原藤沢線の赤羽根交差点より東側は、都市計画道路として未整備のため、道の駅の整備が考えられる路線として
は考慮していない。

(2) 二次候補地の選定
次に、道の駅が集客施設であり、多くの人や自動車の出入が予想されるため、二次候補
地の選定として、24 時間利用可能による周辺の住環境への影響が少ない場所であること
と、周辺の経済と共存することができる場所であることを選定基準に、一次候補地である
8 箇所について評価を行いました。周辺経済と共存できることの評価は、道の駅で一般的
にある機能の地場農産物の直売に着目して設定しています。評価基準は、一年を通じて地
場農産物の販売を行っているJA運営の販売所が、主に徒歩・自転車での移動距離(3k
m)以内にあるか否かと設定しています。その結果、3 箇所が二次候補地として選定され
ました。

表 1-2 二次候補地の選定結果
表示 所在 対象路線
将来推計交通量(台
/日)
必要面積(㎡)
A 堤仲谷 なかやと付近 県道 47 号藤沢平塚線 10,900 3,200
B 今宿北河原 きたがわら付近 県道 46 号相模原茅ヶ崎線 12,200 3,800
C 柳島向河原 むかいがわら付近 国道 134 号 37,900 9,600



(3) 最終整備候補地の選定
さらに、本市で整備する道の駅の 3 箇所の二次候補地について、本市に整備する道の駅 の整備候補地の選定にあたり必要な評価項目から設定した7評価項目によって評価を行 い、整備候補地を選定しました。 その結果、道の駅を整備する最適な予定地は、候補地C(柳島向河原付近)となりまし た。(以下「整備予定地」という。)

表 1-3 整備候補地の主な評価ポイント
評価項目 候補地C(柳島 向河原 むかいがわら 付近)
 ① 観光資源、集客施設等との 連携・活用が見込める場所 ・近接する主要な観光資源は、候補地の中で最も多い。
 ② 良好な景観を創出・眺望できる 場所 ・近隣の柳島キャンプ場や茅ヶ崎海岸では、本市のイメージで ある「海」や、観光要素の高い富士山、大島、伊豆半島の景 観も眺望することができる。
 ③ 交通事故が多く休憩施設が 必要な場所 ・候補地の中で、接する主要幹線道路での交通事故の発生件数 が 40 件(平成 25 年度)で最も多い。 ④ 将来交通量の増加が見込める 場所 ・隣接する幹線道路の交通量が多く将来的にも増加傾向であ る。 
⑤ 関係法規、土地利用制限等 による調整が必要ない場所 ・候補地は、農業振興地域に指定されていることから、神奈川 県所管の農業振興地域整備基本方針との調整が必要である。
 ⑥ 上位計画による地域のまち づくりとの整合が図れる場所 ・候補地周辺は、都市マスタープランにおける「農地・集落ゾ ーン」、「緑地・公園ゾーン」、「住宅系ゾーン」に位置し ており、「ふれあいを育む交流拠点」や「景観拠点」、「生 活・防災機能を持つ拠点」に隣接している。 ・将来的にも交流拠点、防災拠点や農地との近接性を生かした 道の駅との連携が期待できる。
 ⑦ 防災拠点との連携により防災 機能の向上が図れる場所 ・候補地から避難距離 2.0km 圏内に 6 箇所の避難所・避難場所 2が立地している。 ・候補地に接する主要幹線道路(国道 134 号)は、緊急輸送路 に指定されている。

(4) 計画の位置づけ 
「茅ヶ崎市総合計画」を基本とし、観光振興の促進を図るために、「茅ヶ崎市観光振興ビ ジョン」が策定されています。 本計画は、「茅ヶ崎市観光振興ビジョン」の具現化や「茅ヶ崎市まち・ひと・しごと総合 戦略」の内容と整合性を図り進めていく具体的な計画・事業の1つとなります。





1.3 茅ヶ崎市の現状把握
 1.3.1 人口 平成 24 年 2 月に本市の将来人口を推計した「茅ヶ崎市の人口について」では、平成 32 年をピークに、その後人口が減少すると推計しています。日本の人口が減少傾向となった平 成 22 年度以降も、増加をしていましたが将来的には減少となると推計されています。

人口を年齢 3 区分別にみると、15 歳未満の年少人口と 16 歳以上 64 歳未満の生産者年齢 人口の割合が減少傾向であるのに対し、65 歳以上の高齢者の割合は増加傾向となっていま す。平成 72 年には 3 人に 1 人以上が高齢者になると見込まれ、着実に少子高齢化が進行し ている状況です。

 

1.3.2 農業
本市では、野菜を中心に花卉 か き 栽培や酪農などの畜産が営まれています。「2010 年世界農 林業センサス」によれば、農家数は 656 戸、就業人口は 763 人で、隣接市と比較すると、農 家数、就業人口ともに平塚市の 40%程度、藤沢市の 50%程度となっています。経営耕地面 積は 300ha で、市の総面積の約 8%を占めています。 農業は本来の生産機能とともに、都市の過密化を抑制する環境保全の役割を果たしている だけでなく、最近においては、食育3推進の観点からも農業のあり方が見直されつつありま す。 また、後継者の育成や農業基盤の整備などこれまでの対応策に加えて、今後は地産地消の 促進、食の安全確保などに取り組み、その振興と農地の保全に努めていくことが必要になっています。

 

1.3.3 漁業

本市では、黒潮の影響による豊かな漁場が太平洋に面して広がっています。またシンボル である「えぼし岩」には岩礁が形成されており、さまざまな魚がとれる県内有数の漁場とな っています。主な漁法は船曳網漁や地曵網漁で、主にシラスやアジ、カマス等を水揚げして います。また、えぼし岩周辺では刺し網漁としてサザエや伊勢エビがあがり、ひじきやはば のりが自生しているだけでなく、わかめの養殖も行っています。農業と同様に地産地消の取 り組みも行っています。
3 様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てるこ と。

1.3.4 商業・観光
本市の平成 24年 2月1 日現在の商業規模は、卸・小売業が1,509 事業所、従業者数は 12,713 人、年間販売額は約 2,114 億円で、微増しています。商業規模を近隣市と比較すると、平成 24 年現在の年間商品販売額は、藤沢市の 40%、平塚市の 47%にすぎず、本市の商業集積は 低い状況となっています。また第一次産業と第二次産業は全体の 21%となっているため、 商業者との連携、六次産業化の取組が課題となっています。 一方、観光は、毎年の観光入込客数は増加傾向にあり、4 大イベントをはじめとして、関 係団体や実行委員会により実施されている各種イベントが多くの誘客を図り、まちのにぎわ いと地域経済の活性化に大きな効果をもたらしています。また、一年を通じて本市へ観光客 が訪れるような魅力あるまちづくりを推進することによって地域活性化を実現していくこ とが急務となっています。

1.3.5 イベント・文化
本市では、例年 4 大イベントと呼ばれる「大岡越前祭」「湘南祭」「浜降祭」の 3 つの祭 と「サザンビーチちがさき花火大会」が開催されています。また、天然記念物や登録有形文 化財が多く存在し、旧南湖院や別荘が建築されるなど、多くの文化人や著名人が風光明媚で 温暖なこの地を別荘地として選んだ面影を感じることができます。

1.3.6 姉妹都市
本市は、平成 26 年 10 月 24 日(現地時間)にアメリカ合衆国ハワイ州ホノルル市・郡と 姉妹都市となりました。本市にとっては初めての海外姉妹都市です。 また、「ホノルルウィーク」を開催し、本市とホノルル市・郡が姉妹都市となったことを 周知し、両市の友好親善をより一層深めていくための取り組みを行っています。

 

1.4 関連計画の整理
1.4.1 茅ヶ崎市総合計画(基本構想 平成 23 年度~平成 32 年度) 総合計画では、湘南海岸や北部の丘陵、相模川に囲まれた コンパクトなまちにおいて、様々な自然や独自の歴 史文化が育まれ、「ひと」と「まち」が輝く風土を 有している一方、超高齢化の進行と将来的な人口減少 時代を目前に控え、これまでの量的拡大型のまちづくり 政策から、成熟社会型のまちづくりへの転換が求められ ています。 さらに、経済状況の悪化による厳しい財政状況が 予測され、社会情勢を背景に本市は、豊かな人材と風土 を活用して茅ヶ崎ブランドを活かした来訪者のもてなし や、市民と来訪者との交流を通じて、新たな茅ヶ崎の魅 力を見出し活力ある「ひと」と「まち」を次世代に受け 継いでいけるまちを目指しています。

1.4.2 ちがさき都市マスタープラン(平成 26 年 3 月改訂)
都市マスタープランでは、南西部地域のまちづくりの将来像を「ウォーターフロントとし て多様な交流をはぐくむ開放的なまち」とし、交通アクセスの強化や運動公園の整備を合わ せた緑地・農地の確保、交流拠点の整備、緑地や田園環境の保全・活用等に取り組むとして います。 なお、道の駅整備予定地は、ふれあいを育む交流拠点として位置づけられています。

1.4.3 茅ヶ崎市観光振興ビジョン(平成 26 年 12 月)
茅ヶ崎市観光振興ビジョンでは、7 つの基本方針を定め、都市間競争が激化する中で、本 市が持続的に発展していくために、交流人口や定住人口の増加を図る取組などにより、地域 経済を活性化し、また、市民生活の満足度を高め、市内外の人の心を惹きつける、「住んで よし、訪れてよし」のまちづくりを目指すこと、観光振興の促進を図ることとしています。 高齢化の進展により昼間人口が飛躍的に増加することや、平成 26 年に全線開通した「さ がみ縦貫道路」による交通状況の変化から、「茅ヶ崎を通過点にさせない」取り組みが求め られています。

■7つの基本方針
1. 観光資源の価値検証
2. 市民・事業者等の参加による観光推進力の形成
3. 多様に楽しめる「まちなか観光」の創出
4. 魅力的な物産や食等の提供
5. 観光広域ネットワークの形成
6. 情報発信力の強化
7. 観光基盤の構築

1.4.4 茅ヶ崎市 まち・ひと・しごと創生総合戦略(平成 28 年 2 月予定)
まち・ひと・しごと創生法に基づき、国及び県が策定するまち・ひと・しごと創生総合戦 略を踏まえ、「茅ヶ崎市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定しています。本市が安定 した人口構造を保持し、若い世代を中心に将来にわたって安心して働き、希望に応じた結婚、 出産、子育てをすることができる地域社会を構築することを目標としています。 本市の 4 つの課題と、国が定める基本目標や茅ヶ崎市の特徴を踏まえて、取組の要素を再 整理し、人口の将来展望を達成するため、4 つの基本目標を定めています。道の駅について は、目標1「茅ヶ崎らしさを感じる多彩な交流スタイルを確立し、“ちがさき愛”あふれる ひとの新しい流れをつくります」に位置付けられています。

1.4.5 茅ヶ崎市環境基本計画 (2011 年版)
環境基本計画では、環境の保全及び創造の基本理念として、「茅ヶ崎市環境基本条例」の 基本理念を踏襲し、以下に示す 4 つの基本理念を掲げています。

 

1.4.6 茅ヶ崎市みどりの基本計画 (平成 21 年 7 月)
茅ヶ崎市みどりの基本計画では、まちのみど りにおける基本方針を定めており、道の駅整備 予定地は「拠点となるレクリエーション空間の 充実・整備が求められる地域」に位置付けられ ています。日常を豊かにする身近なレクリエー ション空間の充実を図るとともに、茅ヶ崎の特 徴ある歴史・文化資源を活用し、それを知り楽 しむことのできる回遊動線の充実を図ること としています。

配置方針
1. 拠点となるレクリエーション空間の充実 2. 日々の生活を豊かにする身近なレクリエ ーション空間の充実 3. レクリエーション拠点・軸を中心として周辺 の優れた自然・田園・歴史・文化・眺望景 観資源を活用した地域振興に寄与する回 遊動線の充実

1.4.7 茅ヶ崎市景観計画 (平成 27 年 7 月改訂)
景観計画では、「景観とは、自然環境と人間 (生活・文化)との関係を表す総合指標である」 という考え方を念頭に、市民・事業者・行政が 連携して景観まちづくりを進めていくうえで、 共有すべき三つの基本理念を示しています。 また、地域の景観特性に応じた景観まちづく りを進めるため、市域を 4 つの「景観ゾーン」 に分類している。道の駅整備予定地は「海岸地 域景観ゾーン」に位置し景観まちづくりの方針 が定められています。

■海岸地域景観ゾーンの景観まちづくりの方針
○ 湘南文化を感じさせるおしゃれで風格のある 市街地景観の保全と創出 ○ 愛称道路の敬称と積極的な景観まちづくり

1.4.8 国道 134 号沿線の活性化に関する基本方針 (平成 27 年 11 月)
本市のシンボルであり、魅力ある資源である海岸線に位置する国道 134 号沿線では、様々な土地 利用の動きが進みつつあります。そのため、様々な土地利用がここに進行するのではなく、相互に連 携し、かつ機能分担を行いながら、相乗的な効果を上げていくために、平成 27 年度に「国道 134 号 沿線の活性化に関する基本方針」をとりまとめている。本方針で国道 134 号沿線を 3 つのエリアに区 分し、それぞれの特徴にあわせた機能、エリアごとの連携等まちづくりの方向性を示し、個々の計画 立案に反映していくことになります。 なお、道の駅の整備予定地は西エリアに属しています。

■西エリア ~湘南の玄関口としてのスタイルづくり~
道の駅が予定されている西エリアは、圏央道の一部を構成する新湘南バイパスのインター チェンジに最も近接し、県央や北関東からの湘南地域への入口でもあり、沿線地域全体の発 展と躍動を期待するエリアである。 本計画の道の駅の他に「(仮称)柳島スポーツ公園」や「しおさい広場」などのスポーツ レクリエーション施設、「柳島キャンプ場」などの休憩施設、「柳島キャンプ場」や「道の 駅」背後に広がる農地を活かした体験活動、「網元料理店」などの集積がある。 それらの資源が機能的に活用・連携強化した「茅産茅消」、「情報発信の充実」や、西に 望む「富士山への眺望」などを活かし、体験、情報、総合スポーツをテーマとした『湘南の 玄関口としてのスタイルづくり』を目指す。 出典:国道 134 号沿線の活性化に関する基本方針

1.5 整備予定地の現況把握
1.5.1 地理的条件(広域) 本市は、東京から西に約 50 ㎞の神奈川県中央南部にあり、県の「かながわ都市マスター プラン」では、湘南都市圏4に属しています。面積は 35.76km2、県内 19 市では 7 番目に小さ な都市です。 海岸線は、近隣市町のなかでは最も長い約 6km の延長を持ち、海、漁港、砂防林、国道 134 号が一体的な構成となっている。砂防林に臨む開放的ななぎさが湘南のイメージを醸し 出しています。 河川は、相模川が平塚市境を、小出川が藤沢市・寒川町境から市の西部をそれぞれ流下し、 相模川河口で合流している。また、千ノ川が市の中央部を、駒寄川が北部をそれぞれ東から 西へ流れ、小出川に合流しています。相模川沿いには河川敷にみどりが南北方向に残されて おり、豊かな自然環境が形成されています。 北部の丘陵地域は、野菜、稲作、果樹などを中心とした農業が営まれているほか、規模こ そ小さいものの最も豊かに自然が残る谷戸やその周辺に樹林が見られ、里山の環境が残され ています。 市街地との境には斜面林が帯状に連なり、みどり豊かな都市景観が形成されています

 

1.5.2 広域交通条件
(1) 道路 平成 27 年 3 月に本市から延びる圏央道の一部であるさがみ縦貫道路が全線開通し、首都 圏の体系的な道路ネットワーク化が進んでいます。 圏央道の整備に伴い、今後は東北自動車道や関越自動車道を利用して北関東方面、また中 央自動車道や東名高速道路を利用して東海・北陸方面からの湘南地区への来訪者の増加が見 込まれています。平成 32 年度には本市東部へ横浜湘南道路や高速横浜環状南線が開通目標 となっており、今後は新湘南バイパスと一体となって東名高速道路、新東名高速道路と東京 湾岸地域の連絡強化が図られる。また、地域を通過する交通が適切に誘導され、幹線道路の 混雑緩和、生活道路の機能回復や交通事故の減少等、交通の適正化が期待されています。

 

(2) 鉄道
鉄道は、東西に東海道本線、南北に相模線が走っており、市内には茅ヶ崎駅、北茅ヶ崎駅、 香川駅の 3 駅が設置されています。 東海道本線は、東京へ約 60 分の時間距離にあり、通勤・通学の大動脈となっています。 平成 16 年には湘南新宿ラインが導入され東京方面へのアクセスが向上し、さらに平成 27 年 3 月に上野東京ラインが開業し北関東方面へ直接行くことが可能となり、埼玉県、群馬県、 栃木県までの列車本数が大幅に増強されています。 相模線は、茅ヶ崎駅と橋本駅を結ぶ延長約 33.3kmの単線路線で、横浜線、八高線、川 越線を結び首都圏の西側を結ぶ環状網の一部としての役割を持っています。

市内鉄道駅と1日平均乗車人数(平成 26 年度)
駅名 路線 1 日平均乗車人員(人)
茅ヶ崎駅 JR 東海道本線 54,812
北茅ヶ崎駅 JR 相模線 2,731
香川駅 JR 相模線 4,900
出典:東日本旅客鉄道株式会社 図 1-13 市内周辺の交通網

出典:ちがさき都市マスタープラン 平成 20 年 6 月改定より加筆

 

(3) 地理的条件(詳細)
道の駅整備予定地である柳島向河原付近は、農業振興地域となっているが、「柳島しおさ い公園」(平成 28 年度から県より管理を市に移管予定)と海岸沿いには「柳島キャンプ場」 が整備されています。平成 29 年度末には「(仮称)柳島スポーツ公園」が開園し、さらな るにぎわいが創出されるエリアとなっています。

(4) 近隣施設との関係

道の駅整備予定地周辺は、本市が整備する(仮称)柳島スポーツ公園の他、県から本市に 移管された柳島キャンプ場、平成 28 年 4 月より移管される予定である柳島しおさい公園等 の公共施設が点在しています。本道の駅はこれらの各施設と連携し、相乗的な効果が発揮で きるような仕組みも検討していきます。また、本市最大の観光資源でもある海岸への回遊性 等についても検討します。

(5) 県内施設の状況
現在、県内では 3 箇所の道の駅がありますが、いずれも山間部に位置しています。
神奈川県における道の駅
番号 名称  道路  住所  登録年月日   供用年月日
① 箱根峠 国道 1 号 足柄下郡箱根町箱根字畑引山 381-22 登録年月日H7.4.11 供用年月日H7.5.30
② 山北 県道 76 号山北藤野線 足柄上郡山北町湯触 317 登録年月日H9.4.11 供用年月日H9.7.19
③ 清川 県道64号伊勢原津久井線 愛甲郡清川村煤ヶ谷 登録年月日2129 H27.11.5 供用年月日H27.11.21

1.6 道の駅の基本要件
1.6.1 目的と機能 道の駅の目的は、「道路利用者への安全で快適な道路交通環境の提供」と「地域の振興に 寄与」です。道路利用者のための「休憩機能」、道路利用者や地域の方々のための「情報発 信機能」、そして「道の駅」をきっかけに地域の住民が集い活力ある地域づくりを行うため の「地域の連携機能」の 3 つの機能を併せ持つ休憩施設が「道の駅」とされています。 また近年では、災害時における防災機能も求められています。

1.6.2 整備方法と登録要件
道の駅は、市町村又はそれに代わり得る公的な団体が設置し、市町村長からの登録申請に より、国土交通省で登録を行います。整備の方法は、道路管理者と市町村長等で整備する「一 体型」と 市町村で全て整備を行う「単独型」の 2 種類に分類されます。 本道の駅は、前面道路である国道 134 号を管理する神奈川県と本市で、「一体型」の道の 駅として整備する予定です。

また、国土交通省が掲げている道の駅の登録要件は以下の通りです。

休憩機能 駐車場:利用者が無料で 24 時間利用できる十分な容量を持った駐車場 トイレ:利用者が無料で 24 時間利用できる清潔なトイレ•障がい者用も設置
情報発信機能 道路及び地域に関する情報を提供(道路情報、地域の観光情報、緊急 医療情報等)
地域連携機能 文化教養施設、観光レクリエーション施設などの地域振興施設
設置者 市町村又は市町村に代わり得る公的な団体
その他配慮事項 施設及び施設間を結ぶ主要経路のバリアフリー化

 

正しい情報は茅ヶ崎市役所の公式ページのPDFをご覧ください。
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